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 Why So Serious? 『This is It』


ThisIsIt

『This is It』

 友人に誘われて『This is It』を観てきたのです。"Beat it"のリフかっこいい。"Black or White"のEddie Van Halenみたいなタッピング・ソロを軽-く弾いちゃう女の子ギタリストかわいい。それよりなにより――Mickeal Jacksonって何だ? どういう現象なんだ?

 この映画は予定されていたツアーのリハーサルや裏舞台、用意されていた視覚効果をつないだドキュメント。Mickeal Jacksonをそもそもよく知らない私でも楽しめるのか正直疑問だったけど、このように非常に深刻な実存的問題を抱えて帰路に着くことになった。

 「テンポを落とせ」の説明が「朝起きてベッドから這い出る感じに」、「曲をロングトーンで終わらせよ」の説明が「月の下、静寂に浸る」という天才語を駆使するMickeal Jacksonに要望を出されたキーボーディストが「もっと具体的に、色っぽい低音が欲しい、とか言ってくれ」と負けず劣らず天才語で返す。

 まぁ、芸術家同士だからってことで片付けるとしようぜ。

 今さら気付いたけど、Mickeal Jackson歌上手いな! 声の立ち上がり方やトーンまで微細にコントロールしている上に、それと同時にこれまた物凄く複雑怪奇なダンスが運営される。その指の先のニュアンスまで何故かはっきり理解出来る上に、そのニュアンス全てにバックバンドと映像とバックダンサーが完全に調和する。

 それも、無理矢理「人間って鍛えるとどこまでも行くな」で片付けるとしようぜ。

 しかし、Mickeal Jacksonの一挙手一投足の意味が濃すぎる。ちょっと説明が難しいんだけど、ミッキー・マウスみたい。「Mickeal Jacksonが手を上げるまで」ってシーンがあるとして、その始まりから終わりまでの時間を無限に割って、それぞれの瞬間ごとに然るべき位置にMickeal Jacksonが配置されているような。シーンが終わる瞬間から全て逆算したような、歴史的な必然性がある動きだ。

 だから、50歳だかの中肉中背(ちょっと痩せ気味かつちょっと猫背)のオイチャンであるMickeal Jacksonとバックダンサーが一緒に踊ると、肉体的にバッキバキで若くて技術のあるバックダンサーのほうが<ダンス>って感じがするのだけど、Mickeal Jacksonに焦点が合うと、もう、意味の濃度が桁違いで、時間の流れと言うか、存在そのものが違う。

 Mickeal Jacksonはリハーサル中、意見の食い違いがあっても声を荒げることなく、ホニャホニャした口調で要望を出す。充分に伝わってないな、と感じたのか「……全ては曲のためだよ」と付け加える。「曲が終わったら間を空けて。そこで自分の時間を設けたい。ジャケットのボタンを留めたり。それで観衆を熱狂させる」といとも客観的に言ってのけたりする。

 <個人>ではない感じがする。

 巨大なシステムの管理者、または<いと勝れるもの>に遣える司祭って感じだ。何て言うか、凄く大きな何かと人間の橋渡し役のような。人間の中には時々、そういう凄く大きな何かに「君、ちょっとこの仕事やっといて。キャパ的に人間には全然無理なんだけど」って無理難題を押し付けられて「はい」って答えちゃう類が出てくるよな。

 そのような現象の一例なんじゃないかな、おそらく。





2009⁄11⁄16 02:23 カテゴリー:感想と雑感 comment(7) trackback(0)











コメント



沈まぬ太陽見なはれ。
(2009/11/16 22:47) URL | うさちゃん♪[ 編集]


いつもこっそり見ています。
ゆさんのマイケル言及、とても面白かったです!
(2009/11/17 22:25) URL | dsnmkr[ 編集]


うさちゃん♪さん>

どういう話け?

dsnmkrさん>

有名税の人!?
お久しぶりです!
人生初マイコーは大変示唆に富んだものでしたよ!
(2009/11/17 23:31) URL | ゆ[ 編集]


大変お久しぶりです!
ANVILとThis is it、どっちを観ようか迷ったあげく、ANVILを選んだ私はposer
(2009/11/18 20:42) URL | dsnmkr[ 編集]


ANVIL見たい! ANVIL見たいよ!
バンドで観に行こうって話てます。

「ANVIL見たいけど、曲好きじゃないんよね」
「じゃあ、ダメじゃない?」

そんな、秋。
(2009/11/19 00:15) URL | ゆ[ 編集]


こんばんは、はじめまして。
一面識もないのにコメントして申し訳ありません。失礼に当たる行為でなければよいのですが。
本に関しての記事等々いちいちツボにはまるので、以前からよく拝読して(は笑って)います。

こちらでの『This is it』のレビューがあまり素晴らしかったので、「これは観に行かねば」と出かけて、かんぜんにうちのめされました。この記事がなければ、えらいものを見逃してしまうところでした。
そんなこと言われてもって感じかとは思いますが、一言お礼を申し上げたく。どうもありがとうございました。

今後も、なにかがすごい勢いで迸る文章、期待しています。
(2009/11/30 02:56) URL | blurblur[ 編集]


blurblurさん>

はじめまして!
こんな寂れたくんだりまで……。
こちらこそ、失礼でなければよいのですが。

マイケル、私も友人に誘われるまでは、
「猿をつれた人」「小さい子供が好きな人」
「変な声出す人」「変な歩き方する人」
ぐらいのイメージしかなかったのです。
いや、凄いもん見た。
(2009/11/30 23:33) URL | ゆ[ 編集]



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