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 Why So Serious? 『Watchmen』


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『Watchmen』

 映画を、観るのよ! 血痕のついたスマイル・マーク、山高帽にレインコートをまとい覆面の上をインクがうにょうにょ動くロールシャッハってキャラクタ、絶妙な選曲で掻き鳴らされるオールディーズ……私、なんだか、とてもフェチ心が動きますわ。

 もともとアメコミが原作だそうで(作者はイギリス人と聞いたが?)、例によって例の如く仮面ヒーローが出てくるわけだけど、政府が「仮面つけてヒーロー活動するの禁止!」って言い始めたところから話が始まるため、非常にヘンテコなものを見せられている気分に。

 なんかモスマンっていう、若干はしゃぎ過ぎな格好をしたヒーローが精神病院にひっ捕らえられていくシーンがどことなくイギリスって感じだ。だってしょうがないよ。仮面だけじゃなくて、羽までついてたもん、あの子。

 最近のアメリカっぽく、正義が主題になっている。100人救うために1人を犠牲にするか、1人を救うために100人を危険に晒すか。革命という大きな善が虐殺と強制収用という大きな悪に転落する/では小さな善行を重ねるヒューマニズムは?/小さな善は無数の小さな悪に転落するのでは?

 とか、そういう話だった。

 そんなことよりロールシャッハの話しようぜ! 仮面を剥れた途端、神経質に表情を引き攣らせ、無力感が分泌する酸に心を焼かれながら、<正義>へと追い立てられていく、あの呵責なくシニカルで惨めで他人とは思えない語り部、あの男の話を!

 声が大変渋い/どんな打撃を受けても帽子を深くかぶり直そうとするそのダンディネス/動きに迷いがなく、振るわれる陰惨な暴力がいっそのこと小気味いい/皮肉な口調がステキ……美点を挙げると切りがないけれど、彼の話になると一気に陰鬱度とゴア度が跳ね上がるので泣きたい。

 監督が『300』の人でな。スロー、ストップ、早送りを駆使してほとんど詩的なレベルで丁寧に丁寧に人体破壊が描写され続けて、もう……歯が砕ける様や折られた腕が裂けて骨が飛び出る様や、その、木材相手に使われるのではないチェーンソーだの、鉈だの、非常にテンポよく見せられ、ええ……観ているうちに私はだんだんヘラヘラし始めましたのです。

 ともあれ。「俺は人類が全滅しようと正義を貫く」という観念は病んでいると思う。人が死ななければならない<理念>ってだいたい何なのよ、と思う。だけど、どうしようもなくそのような理念まで駆り立てられていくのも、すごく、人間って感じだな、とも思う。

 遣る瀬無いような勇気付けられるような不思議な映画でございましたよ。





2009⁄10⁄19 00:30 カテゴリー:感想と雑感 comment(0) trackback(0)











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