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 引用009 『短歌という爆弾』


 私は短歌の進化論を信じておらず、この詩型に様々な新しい表現要素が付加されて総体として前へ進んで行くというヴィジョンを持つことができない。その一方で、共同体的感性のなかに万人に共通する願いのような普遍性を実感できたこともない。先人が見い出した大切なものを見失わずに経験を重ねれば誰もが等しく豊かな境地に達する、などという考え方は悪だと思う。

 ひとつの歌と出逢うことはひとつの魂との出逢いであり、言葉の生成も変化も、すべては魂の明滅、色や温度の変化に連動しているように感じる。魂を研ぎ澄ますための定まったシステムなどこの世になく、その継承は時空間を超えた飛び火のようなかたちでしかあり得ない。ひとりの夢や絶望は真空を伝わって万人の心に届く。

 だが、このような考えはほとんど妄想に近いもので、実際的には役に立たない。そのために現実的な試行の局面で迷うことの連続であるが、夢の透徹性とはそのような迷いと表裏一体のものだと信じたい。次の一首を生み出すものは経験でも言語感覚でもなく、無色透明のひとりの信仰であり、極彩色の夢への憧れだと思う。

  穂村弘/『短歌という爆弾』pp.241-242





2007⁄10⁄15 00:43 カテゴリー:引用、もしくは考えるべきこと comment(0) trackback(0)











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