Happiness is overcoming your fears
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 引用030 『人生問題集』


穂村 例えば見慣れた漢字が急に漢字に見えなくなるような時に、この世界はやっぱり幻想で、漢字も人間の生も自明性のイリュージョンとして辛うじて存在しているに過ぎないと気付かされる。「ああ、やっぱり世界はそうだったのか」という驚異に打たれながら、いつか、漢字が漢字でない世界に帰っていくような気がしているわけよ。

春日 どこかしら麻痺しているからこそ、人は人生をまっとうできるということね。つまり、「メメント・モリ」というわけだ。

穂村 そう。死を忘れるな、そして、死の隠蔽を忘れるな、ということ。だからこそ、静かな駐車場でエンジンを切った時、カーンカーンという奇妙な音が響くのを聞きながら、これは生の奇跡なんだ、と実感するわけ。

春日 そういう時は、少し謙虚になるんだ。

穂村 神の摂理を堪能する瞬間だからね(笑)。

  春日武彦 穂村弘/『人生問題集』p.151


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2009⁄11⁄29 00:00 カテゴリー:引用、もしくは考えるべきこと comment(2) trackback(0)







 That's my soul up there


 Nowhere - no-one - nothing - DEATH!
 何処に無く、何者も無く、何事も無く――死よ!
 Come LORD grant us Death! Come LORD grant us Death!
 主よ来たりて死を授け給え、主よ来たりて死を授け給え!


 沖縄編もこれで終わり。付き合いのある会社の人と何だか知る人ぞ知るところへお食事に行くも「……これ、仕事じゃね?」という一抹の苦い想いを拭い去ることが出来ない我々下っ端ーズ。そこの社員さんたちは明るくタフげな人たちだったよ。

 でも、宮古島に古来より伝わる、「お通り」なる陰惨な儀式に巻き込まれたので死ぬる。相手方の偉い人が宮古島産まれで、このようなテイタラクでござる。お酒がなみなみ入った瓶が空になるまで座の全員が廻ってきた盃から一気飲みし続けるってのがこの儀式の様式。

 瓶が空になるか潰れるか、主催者が「もういいか」って飽きるまでそれは続く。とにかく個人の意志で止めることが出来ないkill or be kiledな一時。そもそも宮古島って漁業文化で、いつ死ぬか判んないから、こういう無茶な儀式を通じて絆を深め、「私に何かあったら、あとは頼む」って暗黙の約束とするそうな。

 今まさに、何かありそうだ。

 翌日、日の光を拝めたのが奇跡のよう。生命なんて一種のエラーだなんて気取った言葉も出ない。ありがてぇ、ありがてぇ。謎の腹痛で、行く先々でトイレを借りながら、国際通りの土産物屋さんを物色する。店先に飾られたヤシガニが怖い。あの連中が害虫的な振る舞いをして、対峙せねばならなくなったら、無血開城即決躊躇なしだ!

 国際通りの土産もの屋さんで、枯れ木のような身体をアーミー・ジャケットで武装した、暗殺部隊みたいな格好したばあ様に「実弾あるよー!」ってあり得ない客引きされる。安い他者論など風前の塵のように吹き飛ぶ文化の違いっぷりに、咄嗟に言葉が出ない。チーフは実弾を使った何かをご購入でした。

 ああ――レヴィナスの『困難な自由』が読みたいなぁ。





2009⁄11⁄28 00:50 カテゴリー:白昼夢のような日々 comment(0) trackback(0)







 That's my soul up there


 Underneath - beside - beyond - entwined
 奈落に、傍らに、彼方に――絡み合う
 Ever seeking maul of Sight
 いやしくも求める視線の槌よ


 沖縄に旅行に行くなんて、正気の沙汰じゃないぜ。

 遥か南方沖縄の地で我々が見つけたのは、『殺人バーガー』なる小ふざけた何か。「まずい、たかい、おそい!」と誇らかに壁一面に書き殴られている。けいざいかつどうってもんをなめるなよ、しまんちゅ。そんな釣り針も露わな釣り得に食いつくのはボンクラだけだ。

「殺人バーガー……」
「辛いか、多いか、だな」

 私たちはボンクラなのでまんまと興味深々なのでした。店の前でうろうろしていると、中からサーフィンだか何だか、まぁ、とにかく酷くありきたりな理由で身を持ち崩した感じの兄ちゃんが出てくる。

「食べて行かれませんかぁ? すぐできますよ!」

 この期に及んで日和る、だと。あの売り文句は一体何なのか。

 私、チーフ、先輩、それぞれの分、殺人バーガー3つお買い上げです。ホクホクしながらホテルに帰ると、酔っ払った偉い人に2つを取られる。お陰で私たち、一つの殺人バーガーを巡って、変に牽制しあってる。かくして、食べる機会を逸し続ける。

「殺人バーガー、食べた?」
「今暖かい車内で殺人パワーを高めてます」

 翌日、水族館に行く道すがらも互いに牽制し合い、機会を逸し続けているうちに車内に食べ物(殺人バーガー)を放置。万物を荒廃させる陽の光の下、どんどん食べ物以外の何かになっていくソレ。上記のような能天気な偉い人の一言に吐き捨てるように答える私。お前さえ、お前さえ駄々こねなけりゃ、こんなことにはならなかったんだ。

 社会がよってたかって<虎>を造り出したんだ。





2009⁄11⁄27 00:00 カテゴリー:白昼夢のような日々 comment(0) trackback(0)







 That's my soul up there


 Beneath - below - between - behind
 眼下に、地下に、まにまに、背後に
 Come LORD spill thy wrath! Come LORD spill thy wrath!
 主よ来たりて怒りを注ぎ給え、主よ来たりて怒りを注ぎ給え!

 これはクソ忙しい中沖縄くんだりまで連れて行かれた顛末。

ゆ 「駄菓子だー!」
チーフ「旅行だからな!」

 チーフのバッグから次々出てくる、着色料に小麦粉混ぜたみたいな、凄い色のジャンクなお菓子の数々。「ゆ、サンシンを、買いなさい」とまたしても人生にいらぬ横槍を入れてくる偉い人。沖縄だからって全てが赦されると思うなよ! ヤシガニマジ怖ぇ!

社長「ここ数日、ゆがチョロっていなくなる」
先輩「お姫様が下町に降りてきたみたいな好奇心旺盛っぷり!」
部代「箱入り娘には珍しいのさ」

 2日目、漫然と海を見に行く。今回の旅行は高齢者が多いため、泳ごうという発案はちょっと命に障るかも知れない。それでも尋常じゃないテンションの上がり方をする我々。「ちくしょう! おれたちの ぎじゅつじゃとうめいかんを ひょうげん できない!」青白い技術者連中が海に向かって憑かれたようにデジカメを向ける様は、そういう趣旨の地獄のようだわ

 部代の運転で何処かへ向かって颯爽と移動する。「公道ってデコボコしてるやん?
そこで150kmとか出すと、小指の先ぐらいの石踏んだだけで、車、飛ぶんよねー」などと氏のボンクラな青春が伺え降ろせ今すぐここから私を降ろせ。助手席に鎮座しておきながらナビなど一切しない私を降ろせ。

「バー美(ちゅら)算ってあった!」
「算って算数?」
「フィボナッチ数列?」
「うつくしい すうしき!」

「大人ハブ対マングースって看板あった!」
「トーチャンのハブがカーチャンのマングースにな……」
『ウェヘヘヘへ!』

 主よ来たりて怒りを注ぎ給え!





2009⁄11⁄26 00:00 カテゴリー:白昼夢のような日々 comment(0) trackback(0)







 That's my soul up there


 Within - without - above - around
 内に、外に、空に、四方に
 Ever searching spear of eyes
 いやしくも探る注視の槍よ


 私がこの世にひり出されたのが5月、その重大な月に望まぬまま沖縄へ社員旅行へ行くことになった顛末を記す。その頃、我々は出張漬けでいい具合に脳が煮えており、部長代理は内臓大爆発により手術後、傍目に飛行機のGに耐えられなそうなコンディションだったのだが、ハーフパンツで生命に漲っている感じの登場だった。

先輩「部代、張り切ってるよ。死んじゃうよ」
ゆ 「沖縄について、部代を起こそうとしたら、シートにジワっと……赤い……」
先輩「だいたい、旅行とかしてる場合じゃないだろう」
ゆ 「仕事させろ! そして休みとらせろ!」

 那覇空港に着くが早いか、仕事がどうでもよくなっていく。これは地上の神秘の一つに数えてもよかろ。我々、羽を伸ばし、楽しむ気満々。まずは小手調べとばかりにひめゆりの塔に連れて行かれる

 一礼に並んで互いの肩に手をかけて、なんか規則性のある写真とってみたり、かわいい絵を持っててみたり、今も昔も女の子はそういうことするものであるらしい。そういう人たちが「捕まったら捕虜になるから、早く死ななくちゃ」だの、「早く殺して下さい。自決は出来ません」だの。

 そのロジックは正気の頭からは出て来難いもののように思われる。もしそれがプログラミングだったなら、きっとコンパイラが弾く。どくどくエラー出す。強い日差し、陰まで深緑であるような木の下で一同タバコを吸いながら酷く沈鬱な心持ち。誰も喋らない。

 夜はお洒落なバーでグラスを傾ける。BGMはSTINGの"Fragile"や、クラプトンの"Tears in Heaven"の生演奏。演奏者の顔が濃い。ちょっと頭のイカれたチーフが、立ち寄ったコンビニで購入したガンダム・Mk2を、そっとテーブルの上に置いた。囀るグラスの氷。そして、そびえ立つガンダム・Mk2。

 その勇姿。





2009⁄11⁄25 00:00 カテゴリー:白昼夢のような日々 comment(0) trackback(0)







 That's my soul up there


 Let me tell you a story to chill the bones
 (恐ろしい話をさせてくれ)
 About a thing that I saw
 (俺が見たことについてだ)

 「中には考えなしにクスリポンポンばら撒くヤツもいるけどさ、俺みたいにちゃんと説明するヤツから受け取らないと、マズいよ。やっぱり依存性はあるし、身体が馴染んだが最後、人生を破壊するからね」

 そう初老の男は呟くように言った。さぁ、いざ、キメん。初めてのおクスリを。

 そのそもそもの始まりは。毎日いまいちな性能の脳味噌をフル回転させていたら、またぞろ上手いこと眠れなくなってしまいましてん。夜中におきて悶々としているうち、夜が明け、3時間とか睡眠で這うようにして仕事に行く日々。

 日常に支障をきたすようになったら病院に行こうと漫然と考えていたところ、ついに遅刻し、言い訳を考えていて「あ、そうだ。病院」と思い立つ。軽く頭が重いのと、コーヒー過剰摂取によるぼんよりした吐き気を口実に近隣の病院へ。

 もっともらしく症状を訴え、「そう言えば最近眠りが、どうも」という話になったところ、冒頭の言葉と共に睡眠剤と抗鬱剤を処方された。ああ――何だかえらいことになってしまった。この程度で心の風邪ひくような半端な鍛え方してないんだぜ、という思いと「凄いもの処方されちゃったからには、自覚症状がないだけかも」という思いが相半ばする。

 かくて陽が沈んで随分経った頃。両者を眼前に並べ、私はどうしたものかと思案する。人生……でも、どうなるか飲んで見たくもある。1回飲んでみて、効き目を確認し、然る後どのように振舞うか決めよう。烏龍茶で流し込む。「もし知覚の扉が浄化されるならば、全ての物は人間にとってありのままに現れ、無限に見える」とウィリアム・ブレイクは言ったよ。

 瞬く間に昏倒し、始業時間後に目を覚ます。まさかの2日連続寝坊とは。目を覚まし、時計を確認した私は死者よりも蒼褪めていたと、歴史は語る。これが私の目撃した震え上がるような話である。

 When you're lying in your sleep, when you're lying in your bed
 (床につき眠りに落ちる時)
 And you wake from your dreams to go dancing with the dead……
 (夢から覚め、死者と踊り戯れる時……)






2009⁄11⁄23 00:00 カテゴリー:白昼夢のような日々 comment(0) trackback(0)







 音楽だけが悪に拮抗する


warschau

MARDUK / Warschau

 この世のバンドやアルバムには、そいつを聴いているときだけは「やっぱり、一番好きだな!」と思えるようなものがあって、私にとってのそれの一つ2がMARDUKだったりする。聴き終えたあとは「そんなでもないな!」と心の底から思う。うん。もっと広い視野ってやつを持つべき。

 MARDUKときたら、メロディらしいメロディがあったのは『Heaven Shall Burn...When We Are Gathered』あたりまでで、その後の「あ、メロディいらなくね?」と気付いてしまい、『Panzer Divsion Marduk』に至ってはロール、然らずんばブラストという阿鼻地獄へ。

 最近までのアルバムに関して、ギターの音が上下するため、それがメロディであると言えないこともないが、錯乱/残酷/冷厳……としか形容できないもので、一般人が歓迎するような類のものではない。メロディもリズムもどうあったって現実と折り合いが悪い方向へとひた走る姿には目頭が熱くなる。

 『Plague Angel』ではMortuus(Arioch)という怨嗟、侮蔑、然らずんば憤怒なヴォーカリストまで迎えていて(私はこのヴォーカリストがとても好きだ)、無邪気な「キリスト憎し」「古代信仰最高」という地平から悠然と離陸し、史実や聖書のおぞましい側面を頼みもしないのにしっかりと描写するようになって、酸鼻度も弥増す。

 そんなバンドのライヴアルバムです。

 ところどころ錆の浮いた鉈のようなガナリ声、シングル・コイルのギターを掻き毟る尖りきった音、PUNK的にうねるベース、リズム隊という概念を一切放棄したようなブラスト。音の暴力による荘厳な儀式。厭過ぎる。もう……もう、この津波だけが正義でありこれ以外に正義はない

 "Burn My Coffin"や"Sulphur Souls"あたりの、美しいメロディを湛えて疾駆する曲、ミッドテンポの"Wolves"――今となっては最早「かわいい」と思えるような曲も苛烈な圧を以てつかまつるー! 演奏は勿論しっかりしており、音の分離もよく、スタジオ盤よりも熱っぽく演奏されていて、大変麗しい。確かにあるのだ。「ああ、事物の全てはMARDUK的たれよかし!」と天を仰ぐ瞬間が。

 しかし、それも最早――またとなけめ、またとなけめ、だ!(聴き終わったから)





2009⁄11⁄21 00:00 カテゴリー:音楽の話 comment(0) trackback(0)







 That's my soul up there


 昔話は続く。案件を取られて私だけがエデンの園を追われたような気分になり、嫉視と憤怒に取り憑かれ、hate feelingに溢れたいいリフが出来るも、結局曲としては固まっていなかった、そんな時の話さ、これは。

 出向中の課長が久しぶりに帰ってきて開口一番、「やっぱ安心しますねぇ! この重量感!」などと親愛の情の裏に「お前はデブ」というエモーションを隠したことを仰ってたけれど、氏は氏なりに心配していたご様子。入院中、下記のような遣り取りがあった。

課長「部代、まだ、安静にしとかなきゃダメ?」
ゆ 「はい。まだ傷口が痛いらしいです」
課長「笑いものにするのはもうちょっと先か……」

 東京支社からテレビ電話。「部長代理が退院したって聞いて、ちょっとお顔みたいなって」東京支社の人たちはなんだかほんわかぱっぱしてて可愛いです。部代の全方向愛されっぷりに関しても、私は最早神話的なものすら感じている。

部代「いや~、手術後ずっと点滴で過ごしてたから、20kg痩せたよ!」
東京「変わってねーじゃねーか!」
東京「どうしてそんなすぐバレる嘘吐くんですか!」

 そんな心温まるやりとりを尻目にゴロツキな目付きでゴロツキ的に仕事をして、ゴロツキ的な出社/帰宅っぷりが目に余る私は、明くる朝、部代を虐め抜くべく、早めの帰宅。部代どころかその上まで震え上がらせてやる。

 そして夜は巡り日は巡り。2時間ほどのしょうもない会議の後、部長代理をふん捕まえて、言葉の暴力を加えんとす。「ゆは、どうしたい? 何になりたい?」そう部代にいきなり切り出され、出鼻を挫かれる。

 うーんと……うーんとね、ひこうき!

 小一時間のトークセッションは、「ゆの仕事を取り上げたのではなく、他にして欲しいことがある」などといい感じの方向に話を転がされ、「それじゃあ今の体制はおかしいだろう」と返しているうちに、なんだか建設的な話し合いに終始する。

 あれ? あれっ……?

部代「それじゃあ、今の体制を変えるよう、上に話通しとくよ」
ゆ 「はい、よろしくお願いします! 頑張ります!」

 俺は……負けた、のか……?





2009⁄11⁄19 00:00 カテゴリー:白昼夢のような日々 comment(2) trackback(0)







 That's my soul up there


 これは虎視眈々と狙っていた案件をまるっと浚われ、ゴロツキみたいに荒廃した仕事っぷりだった時のお話。今となっては「あんな案件に組み入れられるぐらいなら舌噛んで死ぬ」と思っている。まっこと、人間とは不合理なものよなぁ。

 仕事関係で大変に腹を立てているので、方々に迷惑のかからないよう、オブラートに包んで書く! OK、まずは落ち着こう……性欲OFF! ON! 性欲の話なんてしてない! 狙っていた案件が取られた! それ、私がするハズだったのに!

部代「注射がもう痛くって。今度から注射、断ろうと思う」

 その案件を任されたのは、何だかボーッとした新人と何だかボーッとしたベテラン。共にWebシステムに精通していない。次の仕事が決まってないから、とのこと。そんなの仕事出来ないからだろ! うわーん! 私、別に暇でしょうがないから勉強してきたワケじゃないのに! ただボケーッと座ってたヤツに仕事取られたー!

部代「そうね……明日、話しよっか」

 あ、内臓大爆発部代おかえり!

 腹立ちに任せてハイチュウを一本まるっといく。そいつが230kcalもあるということに気付き慄然とする。もうこれは誤差って自分を誤魔化せない。「今度から語尾に『デブ』ってつけて喋って下さいね」って内臓大爆発部代に進言していたのが、今度は私が言われる番になってしまう。

 慌ててちょこっと運動しつつ、考える。するか! 全面対決するか!

 散々セキュリティ方面で脅して、押し通るってのはどうだ。それでも現在のプロジェクトでサブリーダー/リーダー路線をいつまでもさせるつもりであれば、部署換えを申し出てみよう。

 そこら辺、ちゃんと向かい合って話を聴いてくれる内臓大爆発部代はいい上司。ただ、帰り際、戦闘的なところをチラリしてみたら。「痛たたたたた……手術の後が、ジワッとするんだよね……」などとのたまうのであった。

 変な芸覚えてきやがったのであった。





2009⁄11⁄17 00:00 カテゴリー:白昼夢のような日々 comment(2) trackback(0)







 Why So Serious? 『This is It』


ThisIsIt

『This is It』

 友人に誘われて『This is It』を観てきたのです。"Beat it"のリフかっこいい。"Black or White"のEddie Van Halenみたいなタッピング・ソロを軽-く弾いちゃう女の子ギタリストかわいい。それよりなにより――Mickeal Jacksonって何だ? どういう現象なんだ?

 この映画は予定されていたツアーのリハーサルや裏舞台、用意されていた視覚効果をつないだドキュメント。Mickeal Jacksonをそもそもよく知らない私でも楽しめるのか正直疑問だったけど、このように非常に深刻な実存的問題を抱えて帰路に着くことになった。

 「テンポを落とせ」の説明が「朝起きてベッドから這い出る感じに」、「曲をロングトーンで終わらせよ」の説明が「月の下、静寂に浸る」という天才語を駆使するMickeal Jacksonに要望を出されたキーボーディストが「もっと具体的に、色っぽい低音が欲しい、とか言ってくれ」と負けず劣らず天才語で返す。

 まぁ、芸術家同士だからってことで片付けるとしようぜ。

 今さら気付いたけど、Mickeal Jackson歌上手いな! 声の立ち上がり方やトーンまで微細にコントロールしている上に、それと同時にこれまた物凄く複雑怪奇なダンスが運営される。その指の先のニュアンスまで何故かはっきり理解出来る上に、そのニュアンス全てにバックバンドと映像とバックダンサーが完全に調和する。

 それも、無理矢理「人間って鍛えるとどこまでも行くな」で片付けるとしようぜ。

 しかし、Mickeal Jacksonの一挙手一投足の意味が濃すぎる。ちょっと説明が難しいんだけど、ミッキー・マウスみたい。「Mickeal Jacksonが手を上げるまで」ってシーンがあるとして、その始まりから終わりまでの時間を無限に割って、それぞれの瞬間ごとに然るべき位置にMickeal Jacksonが配置されているような。シーンが終わる瞬間から全て逆算したような、歴史的な必然性がある動きだ。

 だから、50歳だかの中肉中背(ちょっと痩せ気味かつちょっと猫背)のオイチャンであるMickeal Jacksonとバックダンサーが一緒に踊ると、肉体的にバッキバキで若くて技術のあるバックダンサーのほうが<ダンス>って感じがするのだけど、Mickeal Jacksonに焦点が合うと、もう、意味の濃度が桁違いで、時間の流れと言うか、存在そのものが違う。

 Mickeal Jacksonはリハーサル中、意見の食い違いがあっても声を荒げることなく、ホニャホニャした口調で要望を出す。充分に伝わってないな、と感じたのか「……全ては曲のためだよ」と付け加える。「曲が終わったら間を空けて。そこで自分の時間を設けたい。ジャケットのボタンを留めたり。それで観衆を熱狂させる」といとも客観的に言ってのけたりする。

 <個人>ではない感じがする。

 巨大なシステムの管理者、または<いと勝れるもの>に遣える司祭って感じだ。何て言うか、凄く大きな何かと人間の橋渡し役のような。人間の中には時々、そういう凄く大きな何かに「君、ちょっとこの仕事やっといて。キャパ的に人間には全然無理なんだけど」って無理難題を押し付けられて「はい」って答えちゃう類が出てくるよな。

 そのような現象の一例なんじゃないかな、おそらく。





2009⁄11⁄16 02:23 カテゴリー:感想と雑感 comment(7) trackback(0)







 That's my soul up there


 私はね、心に一つ秘密がある。

 ある夫人が上記の理由で麻酔を断り、当然のように大変なことになるのは泉鏡花の『外科室』で、先日の続きの歯のトラブルの話。PARADISE LOSTの新譜が美味しい出来なのだけど、そこのメインメンバーは8本だか歯を抜いてるはず。だから、1曲目から最後の曲までずっと悲嘆、悲嘆。

 悲嘆以外にすることなんて、ないのだ。

 さてもさて。大変美味しく練り梅を食べていましたところ、例によって例の如く別の歯の詰め物が取れたため、急遽定時ダッシュで歯医者さんへうをおおおおおおおお! Everything bleed!! 脆弱だ! 人生など不可能だ!

医師「詰め物が取れた歯、綺麗なのでちょっと削るだけでよさそうですね」
ゆ 「ふぁい」
医師「麻酔なしでも大丈夫そうです」
ゆ 「!?」
医師「あ、麻酔します?」
ゆ 「い、痛いですか?」
医師「それは、削ってみないと……」

『フ……フェヘヘヘヘ……』

 私も歯医者さんも助手さんも、同時になんだか名状し難き笑みを浮かべるなどす。人は皆死ぬが、本当に生きる者は少ない、とは誰かの言葉。私は、目覚めていたいんだ! 殉教の徒のように澄み切った心持で手術に望む。

医師「じゃあ、痛かったら言って下さいね~」

 手術中、恋に魘された女の子のように、怯えと可能性に胸を昂ぶらせていたことを、告白致します、主よ。右の歯の治療が終わったら、左の歯も差し出しなさい、という聖句は恐らくこのような現象を指し示している。





2009⁄11⁄15 00:00 カテゴリー:白昼夢のような日々 comment(0) trackback(0)







 音楽だけが悪に拮抗する


erotik

LIFELOVER - Erotik

 急に、肩が軽くなった。ぼくたちは微笑み合って理解する。
 ぼくたちはとうとう、押しつぶされてしまったんだ。もう重くない。もう苦しくない。


  中村九郎『ロクメンダイス、』p.257

 Misanthropic BlackだかDepressive Blackだかっていうジャンルがありましてね。それはもう陰々鬱々とした気持ちをイヤってぐらい味わわせてくれる素敵な連中なのだけど、どうも彼らもそれに類するものであるらしい。「命大好き!」って、君たちはなんて素直なんだろう!

 散見される金切り声やジリジリとした痩せ細り尖ったギターの音がBlack Metalの一派であることを主張するけど、楽曲のリズムやメロディのセンスはGoth勢に近い……気がする。その全てが聴く者の神経を逆撫でするべく精一杯のマジックを繰り広げるんだよ!

 今日死ぬのはもう面倒だから明日死のう。そう言い続け、随分な月日が過ぎました。

 無理矢理他のバンドと類似点を探すなら、JOY DIVISIONの2ndを取り返しがつかないぐらいジャンクにした感じだろうか。とくに魅力的でもない声質のヴォーカルが上擦り嘆く様ときたら大変に不快で、ジージー言うギターが退廃的なメロディを奏でつつ、何故かアップテンポに飛ばし、ハンドクラップの音まで飛び出す始末。

 合いそうなパーツを継ぎ接ぎしたところ、何故か前衛と呼ばれるようになってしまった感が横溢しており、間違ってもタイトルにあるように官能的ではない。アンビエント感を演出するピアノ/キーボードの音は甘美だが、それを打ち消して余りあるストラクチャの齟齬っぷりにクラクラする。

 リズム隊を筆頭に楽器陣は終始「これで合ってるんだっけ?」という不安を煽るアンサンブルをよたよたと叩き出す。BURZUMの1stあたりを思い出しねぇ。立体感に乏しい音像は奇跡的に軽い離人症っぽさを表現しているようにも思えるが、あまり真面目にやっていると受け取るのも馬鹿馬鹿しい気がするので、この腐れ口を閉じておきますね。

 もう哀愁だか沈痛だかってメロディは初っ端から勢い良く横滑りを見せ、「嘆かわしい」とか「正視に耐えない」とか、いっそ「気の毒」とか、そういうレベル。たまにメジャーコードで哀愁を醸し出そうとするも「雲間から仄かに見える陽光」って感じじゃなくて、むしろ幼児退行的で、逆に辛い。ぃ ぇ ぁ! 実にエモーショナルだ! どう向き合えばいいのか解らない!

 それにしてもLIFELOVERというバンド名は口にする度、そこはかとなく面白いね。





2009⁄11⁄14 00:00 カテゴリー:音楽の話 comment(2) trackback(0)







 That's my soul up there


 これは波状的に歯がトラブルに見舞われ、10本とか治療されていたときのことで、太陽の寿命が少しだけ長かった時の話。ちなみに虫歯はない。歯の詰め物が取れたり、歯の磨き過ぎで知覚過敏になったり、人生は痛みに事欠かないな!

 シークワーサー味のハイチュウを炎のような情熱を持ってモリモリ食べていたところ、歯の詰め物が取れ申した。

「これはグミですか?」
「いいえ、これは鉄です

先輩「今日、偉い方から酒に誘われる気ぃしない?」
ゆ 「そうだ、歯医者さん行かなくちゃ! 定時ダッシュします!」

 そんなワケで歯医者さんに行ったさ。

 取り合えず、新しい詰め物を用意するのと平行して知覚過敏のところを治療するってことになった。問題を抱えた歯をさて置いて健康(だと思っていた)歯に穴を開けるという展開は実にアクロバティックだと思う。

医師「あーこれは結構削れてるねぇ」
ゆ 「ひゃい」
医師「レーザーで『ドゥン!』って穴開けて、詰めようね」
ゆ 「ひ(レーザー!?)」

 まぁ、私くらいの札付きのワルになれば、麻酔ガン決めでうがいの度に麻痺した唇から、鉄砲魚みたいに水が噴き出すとか、余裕なわけさ。私、歯関係の拷問にかけられたら、機密情報どころか自分の恥ずかしいコンプレックスまで洗いざらい白状する自信あるよ。

 それも拷問の前に。





2009⁄11⁄13 00:00 カテゴリー:白昼夢のような日々 comment(0) trackback(0)







 Why So Serious? 『Dark Knight』


joker

『Dark Knight』

 一年前、仕事でフニャフニャになりながら観に行き、2時間半続く緊張でさらにグッタリ疲れることとなった『Dark Knight』を再び観る。血も凍るような手際のいいテロ行為と壮絶な情報戦、そして魂を削るような思慕の情を堪能し――私の携帯の待ち受け画面には、ジョーカー様が鎮座してましますのです。

かわいいよジョーカー
ジョーカーかわいいよ

 あの後他のどんな映画観ても「ジョーカーと較べたら小物だよなぁ」って物足りなく思うという症状が確認された。輝けば輝く程に濃くなる影、互いに補完し合う対の存在、ふたりはプリキュア。町山さんは『失楽園』のルシファーに原型を見ているが、私はアンチ・クライストだと思った。

 ところで、氏はジョーカーが刑務所から脱走してパトカーから上半身を乗り出し、夜風に髪を遊ばせているシーンに物凄く感動したらしい。「<人間>に勝つ数少ないシーンだから」とのこと。痺れるぐらいかっこいいセンスだ。

 以前書いたようなバットマンとハービー・デントとジョーカーの切ない三角関係どころではなく、バットマンとジョーカーの身も心も与えるか全てを奪うかの濃密で閉鎖的な悲恋の物語なのではないかしらんと思う。そう考えると「バットマン脇役wwwww」というのも頷ける。恋物語では追う者に視座を設けるのが常道だろう。

 裂かれた口の理由を説明するたびに、「う~ん……」って少しの間考えて、時々に別の説明をする。曰く「父親にやられた(Why so serious?)」曰く「奥さんを笑わせようとした」ようするに、端から本当のことなんか喋るつもりもないし、それを隠そうともしないんだぜ。

 このような<ジョーカー・メソッド>は今後のビジネスシーンでも大いに活用して行きたい。ともかく。来歴も何もかもあやふやで、ほとんど観念的な存在のジョーカーなのだけど、下記の通り実存/ファンクションは明白だ。

Nothing in his pockets but knives and lint
(ポケットにはナイフと糸くず以外ない)
Some men just wanna watch the world burn
(ただ世界が燃え堕ちるのを見るのが好きな連中もおります)

 バットマンは秘密兵器を自費で作らせ、「高貴なる者の義務」と呼ぶにはどこか病的な、オブセッションに取り憑かれて街の秩序を守ろうとする大富豪。かたやジョーカーは上の引用にあるように、持たざる者で、全きアナーキスト。かように互いに相補的。もう運命の赤い糸で雁字搦めだな、君たちときたら!

Kill you?
(殺すだって?)
I don't want to kill you.
(あんたを殺したくなんかないよ)
What would I do without you?
(あんたなしで俺はどうすりゃいいのさ)
Go back to ripping off Mob dealers?
(帰って売人相手にペテン稼業か?)
No you……You. Complete. Me.
(まさか。あんたは……あんたは、俺を、完全にしてくれる)


 震えるほどに迷惑だった。でも「その人が居なければ私は欠けた存在である」という観念に身を焼いた経験は、誰だってあるハズだいいやないとは言わせない私だけがストーカー気質であるとするこの世の中は須らく灰塵jに帰すべきだ。そして世界は知るだろう。最後に立つ者を、その正当性を。





2009⁄11⁄12 00:00 カテゴリー:感想と雑感 comment(0) trackback(0)







 That's my soul up there


 Everything Bleed

 原付様の調子が悪い。ある程度走っていたら、エンジンの回転数が落ちて、時期に止まる。心臓部が緩やかに停止していくのを感じながら「寿命かなぁ」と思う。私が乗り始めて10年だけど、私は中古で買った。何十年走っている原付か見当もつかぬ。

 いかに付喪神のようであれ、不滅ではなかろう。

 モノでも人でもいつかその役割を終えるのだけど、深まる秋の気配も相俟って、とても悲しい気持ちになる。みんなが私を置いて行く。世界の熱量が欠けて空疎になっていく。おお、炸裂よ。

 そう言えば、現在のプロジェクトでわりと年季の入った技術者の方が離脱することになった。先輩から「彼はいい人だから困ったら頼れ」と言われていたのだが。理由は重度の鬱病と記憶障害とのこと。

課長「俺も医者じゃないからさぁ。人並みに仕事振っちゃってたよ……」
ゆ 「そんなの、解らなくて当然じゃないですか」
課長「彼を取り巻く状況がいちいち酷い。クビになったらしいよ」

 氏の属するパートナー会社って羽振りがいいと思っていたのだが。その社長さんとはプロジェクトで何回かお世話になっていて、タフで朗らかな方だと思っていたので、そのような薄暗い<暴力>が陰で行われていたことに、口の中が苦くなる。

 国家の作る闇が私の近くにも存在するって、リアルに想像したことが無かった。何か思い出す時があるかも知れないので、備忘として記す。とにもかくにも氏がまず充分に休んで、回復出来ますように。

 ヘヴィな話になったが。今のところ私は生きているわけで。原付様をバイク屋さんに診てもらうことにする。その診断に全てを委ね、結果が<決定的>なものであっても、取り乱さずに事務処理を終えるのだ。それが成熟した大人ってものだ。

「え、治りました」

 タフ過ぎるぜ付喪神! バッテリーがダメになっていた上にエンジンオイルを監視する機構が壊れていたため、エンジンオイルが空になっていたのが検出出来なかった模様。もうちょっと無理して動かしていたら、エンジンが焼きついて急停止し、私もろとも創造主に逢いに行くって事態になっていたそうだ。

 我々は、今のところ無事で、もう少し大丈夫そう。





2009⁄11⁄11 00:00 カテゴリー:白昼夢のような日々 comment(2) trackback(0)







 引用029 『ウチのシステムは何故使えない』


 アジャイル開発を進めるための具体的な開発方法は色々提唱されているが、最も有名なものはエクストリーム・プログラミング(XP)であろう。
 本書は開発者向けの書籍ではないので詳細な説明には踏み込まないが、以下の四つの原理があることは知っていてもいいだろう。

・コミュニケーション
・シンプル
・フィードバック
・勇気

 原理の中に「勇気」が含まれているのが素晴らしくも恐ろしい。

  岡嶋裕史『ウチのシステムは何故使えない』pp.124-125





2009⁄11⁄09 00:00 カテゴリー:引用、もしくは考えるべきこと comment(0) trackback(0)







 That's my soul up there


 ゆさんよぉ。Satoriの境地に達したのはまことに結構だが、あんたがわざわざ棺のような列車に乗って何とかって大学の座り心地を悪くして客の回転率を上げようとでもしているかの如き椅子に4時間も5時間も座ってたのは過酷な環境を身を置くことで興奮する目的じゃないんだろう?

 そうでした!

 そもそもお話にならない状態で試験に臨み、当然しょうもない点数を苦笑いしながら受け取ったのが受験一回目。

 「この試験は実力試験で、実力を測るものだ。したがって事前に勉強してはならない」という友人の与太に付き合い続けた結果、実力がないと判定され続けることとなった高校時代を思い出す。実に甘やかな感覚だ。

 そして、またしてもお話にならない状態で試験に臨み、午前問題になかなかの手応えを感じてはいたものの午後問題を「肩が凝ったから」というやむを得ない理由で適当にマークした結果、採点してみたら午前問題で目を疑うような高得点をマークしてて、「真面目に受ければよかった!」ともんどりうった受験二回目。

 もう流石に受かりたい。

 今回は上記のような反省点を踏まえ、「ちゃんと問題文を読む」「選択問題に関して、わざわざ後学のために、と苦手分野を選ばない」「悪文にイライラしない」「簡単な問題に『低レベルだなぁ』とイライラしない」「穢き世にいかでか久しくおはせんという気分にならない」等、対応策を練って臨んだ。

 ……普通の人が普通に出来ることが、困難な人間だって、存在するのだ。

 その結果。「ちゃんと解くつもりで臨んだら、そこそこ時間を取られるのだな」と、基本的なところが理解できたので、とてもよかったです。午後問題に関しては、何だか採点者の匙加減が絡んでくるらしく、不安なのだけど、素直に採点したら、午前午後ともに7割強(ボーダーラインは6割)とれておりましたため、周囲の人に浮かれ気味のメールを送信するの儀。

 どうして……、どうして採点者の匙加減でどうにでもなるような状況で「受かったかも!?」という喜びの声を周囲に流してしまったのか、と、私、自らの危機管理能力とやらに我ながら甚大な欠損を自覚し、布団を被って叫ぶ日々が続いておりますが、みなさまにおかれましてはいかがお過ごしでしょうか?





2009⁄11⁄07 00:00 カテゴリー:白昼夢のような日々 comment(0) trackback(0)







 That's my soul up there


 半年に1回のお楽しみ! つい先日までインフるっていたかと思えば、もう情報処理技術者試験の季節だ。養生生活という名目で堕落の極北へ吶喊し、生活リズムはグジュグジュの沼地と化し、思念の昏い森を経巡り、ついには最早社会復帰は不可能であろう、いやいっそ別に不可能でもいいや……というコンディションにて仕る!

 試験に遅刻しなかったその一点のみにおいて、私は私を合格させたい。

 さて。受験会場である大学の学生と思しき頑張った感じのファッションの方々2割、母上にあてがわれた服をもう10年以上お召しになられていると思しき方々7.5割、制服の方々0.5割……そんな車窓から。私は先述のような生活のため、2時間ほども眠れておらず、コーヒーで荒れた胃に起因する吐き気を堪えている。

There is a rose in the Devil's garden
In shadow it grows alone
Many things are dangerous now
In this garden we call home


 加えてTIGER ARMYの"Rose in the Devil's Garden"を聴きながら若干ロマンティックな気分になっている。目とか潤んでいる。著しくコンセントレーションってヤツを欠いている。恐らくあまり寝ていないからだろうが、もう一つ大きな要因がある。その事に関しては後日。

 会場に入ってからも、受験する部屋が見つからず、広い構内をさ迷っているうちに厭世的な気分は弥増し、「一生に享受出来る経験は一人一人あまり変わらない。ようはそこからどんな意味を汲み取るか、だ」というカミュい境地に達したところで試験開始。試験官の目の前なのは結構だが、あの人たち、何かずっと喋ってるのね。

 そして私は唐突に――大学の恩師の言葉「論文は愛やでぇ」を理解する。

 論文である以上、論理的である必要がある。論理的であるということは立場を超えて、万人に届く……というのは理想であるのだけど、現実的には、立場を超えられるものは論理以外にない。

 しかしそれは倫理であり、正義ではないのか。そこに違和感を感じていたのだけど、論文にはもう一つの側面がある。「ねぇ、君、君と僕の秘密なのだけど……」と読者を特権的な謎に導く側面だ。そして筆者も「いつか、何処かの誰かが必ず答えてくれる」という信憑をどこかに抱えているように思う。

 そのような、秘めやかな高揚感はまさに愛ではないのか。

 穂村弘が短歌をして時代を超えて何処かの誰かに火花のように届くもの、という理念を描いたのだけど、それは案外現実のある美しい部分を確実に射抜いているように、私には思われる。

 そのようなブレイクスルーがあったため、ふくふくと幸せな気持ちで帰路に着く。





2009⁄11⁄05 00:00 カテゴリー:白昼夢のような日々 comment(2) trackback(0)







 That's my soul up there


 これは会社に変な後輩がいる、という愚痴。

 当blogで度々言及しており、もう、その名前が何を指しているのか判然としなくなってきて久しいけれど、エマニュエル・レヴィナスってオイチャンがおってな。その人はユダヤ教のラビに師事していたのだが、そのラビの形容の仕方が面白かったので記す。

 彼は他の人々とはまったく違った人でした。その服装も、そのふるまい方も、世間の秩序には属していませんでした。彼は浮浪者ではありませんでしたが、普通の、ごく普通の人々の基準からすると浮浪者に似ていなくもありませんでした……。

・部長代理:内臓大爆発
・社長:100日咳

 ……このような状態ですが、5月末、沖縄に遊びに行きますの。

 そのそもそもの始まりは。3月に社員旅行があったのだけど、私を含め何人かはお客様に張り付いてないといけなくて、行ってないのだ。

 積み立てていた旅行費が戻ってくることを心待ちにし、あれが欲しい、これを買っちゃおうとワクワクドキドキしていたところ、「お前たち、沖縄連れて行ってやるぞ」と偉い方のfuckなお計らい。

 5月! 24日は! 私の誕生日だ! 偉い方の! ご機嫌を伺って! 過ごしたくないのだ! スタジオにも入らせて欲しい!

ゆ 「沖縄って言っても、何をしたいワケでもないしなぁ」
後輩「筋トレしてるといいッス」

 彼は変質者ではありませんでしたが、普通の、ごく普通の人々の基準からすると変質者に似ていなくもありませんでした……。

 筋トレから、離れて。





2009⁄11⁄03 00:30 カテゴリー:白昼夢のような日々 comment(0) trackback(0)







 That's my soul up there


 KING CRIMSONの"starless"のサビを「星もなき原初の暗黒」と訳した、70年代~80年代のセンスが愛しい、これはゴールデンウィークが終わった頃のお話。

 後藤沙緒里さんという声優さんがいらっしゃるそうで、「後藤(弱)」、と表記されることが多いとか。その方のラジオが凄いって友人から送られてきたよ。よく「後藤さんの髪の毛茹でたい」とか、正体不明の欲望をぶつけられているのを見るよ。

ゆ 「放送1回目、タイトルコール前に号泣……だと……!?」
友人「『ぽわぽわ日記』とか、そんなかわいいものじゃないよね」
ゆ 「印象的には『後藤沙緒里の精神の牢獄』とかだよね」
友人「『後藤沙緒里のつよい心』とか」

 1回目から4回目あたりまでの初期衝動の痙攣が、中盤、商業主義に堕し、ぼくたちの夢は潰えたかに思われた。しかし、終盤の不安定な自我の揺らぎをダイレクトに伝えてくるあの後藤沙緒里をぼくたちは、目の当たりにする。

 世界は問われた――答えよ。

 そんなゴールデンウィーク。会社に行ったら、みんな思い思い楽しんだりしてきた雰囲気。ただし、社長以外。

後輩「5日間、ずっと筋トレしてました」

 何だその首から肩にかけての富士山みたいなライン。そしてシャツに収まり切れてない肩。わがままボディもいい加減にしていただきたい。

後輩「あ、でもさすがに筋トレだけじゃあって思って、聖剣伝説2をクリアしました」

 穀物の種を蒔けば、穀物が育つ。食べれば、餓えが凌げる(我々は命を取り込む以外生き延びる術を持たない)。蒔きもせず、食べもせず、「ヌン☆」って潰しちゃうのを、「穀潰し」って言うんだよ、と、後輩を懇々と諭す。

総務「社長ですが、100日咳の疑いがあるとのことなので、数日お休みするそうです」

 内臓大爆発上司早く帰って来て!

Disease, disease, disease, my friend♪
(病魔だ、病魔だ、病魔だ、友よ)
for this whole world's in devil's hand♪
(この世は悪魔の手に堕ちたのだ)

 会社で元気なのが私1人になったらどうしよう。






2009⁄11⁄01 00:30 カテゴリー:白昼夢のような日々 comment(2) trackback(0)









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