ゆさんよぉ。Satoriの境地に達したのはまことに結構だが、あんたがわざわざ棺のような列車に乗って何とかって大学の座り心地を悪くして客の回転率を上げようとでもしているかの如き椅子に4時間も5時間も座ってたのは過酷な環境を身を置くことで興奮する目的じゃないんだろう?

 そうでした!

 そもそもお話にならない状態で試験に臨み、当然しょうもない点数を苦笑いしながら受け取ったのが受験一回目。

 「この試験は実力試験で、実力を測るものだ。したがって事前に勉強してはならない」という友人の与太に付き合い続けた結果、実力がないと判定され続けることとなった高校時代を思い出す。実に甘やかな感覚だ。

 そして、またしてもお話にならない状態で試験に臨み、午前問題になかなかの手応えを感じてはいたものの午後問題を「肩が凝ったから」というやむを得ない理由で適当にマークした結果、採点してみたら午前問題で目を疑うような高得点をマークしてて、「真面目に受ければよかった!」ともんどりうった受験二回目。

 もう流石に受かりたい。

 今回は上記のような反省点を踏まえ、「ちゃんと問題文を読む」「選択問題に関して、わざわざ後学のために、と苦手分野を選ばない」「悪文にイライラしない」「簡単な問題に『低レベルだなぁ』とイライラしない」「穢き世にいかでか久しくおはせんという気分にならない」等、対応策を練って臨んだ。

 ……普通の人が普通に出来ることが、困難な人間だって、存在するのだ。

 その結果。「ちゃんと解くつもりで臨んだら、そこそこ時間を取られるのだな」と、基本的なところが理解できたので、とてもよかったです。午後問題に関しては、何だか採点者の匙加減が絡んでくるらしく、不安なのだけど、素直に採点したら、午前午後ともに7割強(ボーダーラインは6割)とれておりましたため、周囲の人に浮かれ気味のメールを送信するの儀。

 どうして……、どうして採点者の匙加減でどうにでもなるような状況で「受かったかも!?」という喜びの声を周囲に流してしまったのか、と、私、自らの危機管理能力とやらに我ながら甚大な欠損を自覚し、布団を被って叫ぶ日々が続いておりますが、みなさまにおかれましてはいかがお過ごしでしょうか?
 半年に1回のお楽しみ! つい先日までインフるっていたかと思えば、もう情報処理技術者試験の季節だ。養生生活という名目で堕落の極北へ吶喊し、生活リズムはグジュグジュの沼地と化し、思念の昏い森を経巡り、ついには最早社会復帰は不可能であろう、いやいっそ別に不可能でもいいや……というコンディションにて仕る!

 試験に遅刻しなかったその一点のみにおいて、私は私を合格させたい。

 さて。受験会場である大学の学生と思しき頑張った感じのファッションの方々2割、母上にあてがわれた服をもう10年以上お召しになられていると思しき方々7.5割、制服の方々0.5割……そんな車窓から。私は先述のような生活のため、2時間ほども眠れておらず、コーヒーで荒れた胃に起因する吐き気を堪えている。

There is a rose in the Devil's garden
In shadow it grows alone
Many things are dangerous now
In this garden we call home


 加えてTIGER ARMYの"Rose in the Devil's Garden"を聴きながら若干ロマンティックな気分になっている。目とか潤んでいる。著しくコンセントレーションってヤツを欠いている。恐らくあまり寝ていないからだろうが、もう一つ大きな要因がある。その事に関しては後日。

 会場に入ってからも、受験する部屋が見つからず、広い構内をさ迷っているうちに厭世的な気分は弥増し、「一生に享受出来る経験は一人一人あまり変わらない。ようはそこからどんな意味を汲み取るか、だ」というカミュい境地に達したところで試験開始。試験官の目の前なのは結構だが、あの人たち、何かずっと喋ってるのね。

 そして私は唐突に――大学の恩師の言葉「論文は愛やでぇ」を理解する。

 論文である以上、論理的である必要がある。論理的であるということは立場を超えて、万人に届く……というのは理想であるのだけど、現実的には、立場を超えられるものは論理以外にない。

 しかしそれは倫理であり、正義ではないのか。そこに違和感を感じていたのだけど、論文にはもう一つの側面がある。「ねぇ、君、君と僕の秘密なのだけど……」と読者を特権的な謎に導く側面だ。そして筆者も「いつか、何処かの誰かが必ず答えてくれる」という信憑をどこかに抱えているように思う。

 そのような、秘めやかな高揚感はまさに愛ではないのか。

 穂村弘が短歌をして時代を超えて何処かの誰かに火花のように届くもの、という理念を描いたのだけど、それは案外現実のある美しい部分を確実に射抜いているように、私には思われる。

 そのようなブレイクスルーがあったため、ふくふくと幸せな気持ちで帰路に着く。
 これは会社に変な後輩がいる、という愚痴。

 当blogで度々言及しており、もう、その名前が何を指しているのか判然としなくなってきて久しいけれど、エマニュエル・レヴィナスってオイチャンがおってな。その人はユダヤ教のラビに師事していたのだが、そのラビの形容の仕方が面白かったので記す。

 彼は他の人々とはまったく違った人でした。その服装も、そのふるまい方も、世間の秩序には属していませんでした。彼は浮浪者ではありませんでしたが、普通の、ごく普通の人々の基準からすると浮浪者に似ていなくもありませんでした……。

・部長代理:内臓大爆発
・社長:100日咳

 ……このような状態ですが、5月末、沖縄に遊びに行きますの。

 そのそもそもの始まりは。3月に社員旅行があったのだけど、私を含め何人かはお客様に張り付いてないといけなくて、行ってないのだ。

 積み立てていた旅行費が戻ってくることを心待ちにし、あれが欲しい、これを買っちゃおうとワクワクドキドキしていたところ、「お前たち、沖縄連れて行ってやるぞ」と偉い方のfuckなお計らい。

 5月! 24日は! 私の誕生日だ! 偉い方の! ご機嫌を伺って! 過ごしたくないのだ! スタジオにも入らせて欲しい!

ゆ 「沖縄って言っても、何をしたいワケでもないしなぁ」
後輩「筋トレしてるといいッス」

 彼は変質者ではありませんでしたが、普通の、ごく普通の人々の基準からすると変質者に似ていなくもありませんでした……。

 筋トレから、離れて。
 KING CRIMSONの"starless"のサビを「星もなき原初の暗黒」と訳した、70年代〜80年代のセンスが愛しい、これはゴールデンウィークが終わった頃のお話。

 後藤沙緒里さんという声優さんがいらっしゃるそうで、「後藤(弱)」、と表記されることが多いとか。その方のラジオが凄いって友人から送られてきたよ。よく「後藤さんの髪の毛茹でたい」とか、正体不明の欲望をぶつけられているのを見るよ。

ゆ 「放送1回目、タイトルコール前に号泣……だと……!?」
友人「『ぽわぽわ日記』とか、そんなかわいいものじゃないよね」
ゆ 「印象的には『後藤沙緒里の精神の牢獄』とかだよね」
友人「『後藤沙緒里のつよい心』とか」

 1回目から4回目あたりまでの初期衝動の痙攣が、中盤、商業主義に堕し、ぼくたちの夢は潰えたかに思われた。しかし、終盤の不安定な自我の揺らぎをダイレクトに伝えてくるあの後藤沙緒里をぼくたちは、目の当たりにする。

 世界は問われた――答えよ。

 そんなゴールデンウィーク。会社に行ったら、みんな思い思い楽しんだりしてきた雰囲気。ただし、社長以外。

後輩「5日間、ずっと筋トレしてました」

 何だその首から肩にかけての富士山みたいなライン。そしてシャツに収まり切れてない肩。わがままボディもいい加減にしていただきたい。

後輩「あ、でもさすがに筋トレだけじゃあって思って、聖剣伝説2をクリアしました」

 穀物の種を蒔けば、穀物が育つ。食べれば、餓えが凌げる(我々は命を取り込む以外生き延びる術を持たない)。蒔きもせず、食べもせず、「ヌン☆」って潰しちゃうのを、「穀潰し」って言うんだよ、と、後輩を懇々と諭す。

総務「社長ですが、100日咳の疑いがあるとのことなので、数日お休みするそうです」

 内臓大爆発上司早く帰って来て!

Disease, disease, disease, my friend♪
(病魔だ、病魔だ、病魔だ、友よ)
for this whole world's in devil's hand♪
(この世は悪魔の手に堕ちたのだ)

 会社で元気なのが私1人になったらどうしよう。
 「君と世界が決闘する時は、世界に介添えしたまえ」

 ……と言ったのはフランツ・カフカで、学生の頃心酔していたのだけど、これはまた別の長期連休最後の日の話なのだけど、その連休中は体調を崩してなくて、大変ハッピーでございました。インフルエンザ中もハッピーだったけどな!

 ああ――学生の頃だよ。共産主義運動に巻き込まれてみたり、「ラスコーリニコフは私だ!」と『罪と罰』を壁に投げつけてみたり、そのような悲惨としか言いようのないキャンパス・ライフを謳歌していた、あの愚かな頃だよ!

 ほら、話が逸れたぜ……? 今考えると凄く常識的なこと言ってるような気がするのよ。

ゆ 「うわー! 仕事行くの面倒臭いよー!仕事嫌いじゃないけど雑事イヤー!」
世界「四の五の言わんと仕事行け」

 こういう場合、世界のほうが正しいから。
 それが――世界の選択だから。

 明日の朝の私は、きっとゴルゴダの丘を登るキリストのようでしょう。

So how do we now come to be Afraid of sunlight?
(そして――どうしてぼくらは太陽が恐ろしくなったの?)
Tell me girl why you and me Scared of sunlight?
(ねぇ、なぜ、きみとぼくは太陽に怯えるの?)

 世界で一番美しい音楽の1つ、MARILLIONの『afraid of sunlight』アルバムから、"afraid of sunlight"でございます。

 出勤しなきゃなんねーからだよ!